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【レポート】東レがアジアクラブ選手権男子大会三戦目を惜しくも落とす!

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2018.08.05

この日、準々決勝を迎えた東レアローズは、昨日の試合で、中国をストレートで破る大金星を見せた、今大会のダークホース、WAPDA(パキスタン)と対戦。イラン人の監督とアナリストを要するWAPDAは、大黒柱204cmのオポジット、カハン・アイマルとアウトサイドヒッター、ジェハン・ムラドを中心とする攻撃で、戦術が明確なチームです。試合は、ネピドーの日本人会約30名の大応援の中、落合一貴や戸嵜嵩大らの活躍で、第4セットにマッチポイント5回、第5セットに6回と追い込みながらも、あと一本が取り切れず、20-22まで行った激闘のフルセットの末、幾度ものマッチポイントを凌いだWAPDAが勝利を手に入れました。この結果、東レは、5-8位決定戦に回ることになりました。次の試合は、明日、5日16:00(日本時間18:30)より、ランカライオンズ(スリランカ)と対戦します。


<準々決勝>8月5日(土) 
東レアローズ 2(21-25,25-16,25-23,29-31,20-22)3 WAPDA(パキスタン)


第1セット
未だ勝ち星が掴めず、苦しい展開が続いている東レは、スターティングメンバーを入れ替え、ベテランの富松崇彰、米山裕太、鈴木悠二を始めから起用します。序盤、WAPDAのオポジット、アイマルがブロックの上から打ち下ろすスパイクを決めると、東レも相手のブロックを利用したサイドアウトなどで拮抗した展開が続きます。拮抗した状況から抜け出したのは、WAPDAでした。アイマルの高い打点からのフローターサーブで崩された東レは、落合、米山にボールを託しますが、ブロックに捕まり、12-17とリードされてしまいます。その後、立て直したい東レは、リベロに瀬戸口竜也、鈴木に代わり戸嵜が起用されますが、このセットを21-25と落とします。

第2セット
追いつきたい東レはこのセット、キャプテン星野秀知と戸嵜をスターティングメンバーで起用します。このセットは序盤から東レの流れとなりました。富松のフローターサーブで相手のサーブレシーブを崩すと、いきなり3-0とリードします。その後も戸嵜、落合の活躍で二回目のテクニカルタイムアウトを16-10とリードすると、WAPDAはこのセットを諦めたのか、エースのアイマルを交代します。終始リードしたこのセットは、富松のサーブやミドル攻撃などで東レが実力を見せつけ、25-16と両者一セットずつと並びます。

第3セット
このままの勢いで流れに乗りたい東レでしたが、このセットは第1セットと同じように拮抗した展開が続きます。東レはこのセットも落合や戸嵜を中心に攻撃を組み立てますが、相手もエースのアイマルとムラドが負けじと決めます。点差がついたのは終盤、20-20スコアが並んだ場面で、ワンポイントブロッカー、伏見大和が起用されると、伏見がブロックでアイマルのアタックをワンタッチ、繋いだボールを戸嵜が決めます。WAPDAのエースを止め流れが来た東レは、落合のサーブ、相手のミスで、23-20とリードをさらに広げ、最後は落合が豪快に決め、このセットを25-23で取り、準決勝進出まであと一セットと近づきます。

第4セット
前回のカザフスタン戦も相手を追い込みながら勝ち切れなかった東レは、フルセットを避けるべく序盤からリードします。落合や戸嵜に加え、星野や髙橋が活躍し、16-13と中盤までリードします。勢いに乗る東レはさらに髙橋が2本のサービスエースを決めるなどして、20-15とリードします。東レがこのまま勝つかと思われた試合でしたが、ここからが悪夢の始まりでした。アイマルがサイドアウトし、20-16になった後、際どい判定やミスで連続ポイントを取られ、20-18とされます。東レは連続ポイントを取られたものの、この後着実にサイドアウトを取り、マッチポイント24-22までこぎ着けます。いよいよ初勝利で準決勝進出かと思われましたが、戸嵜がブロックに捕まり24-23、落合のスパイクがアウトになり、24-24のデュースとなります。追いつかれた東レでしたが、デュースになった後もリードする展開が続き、3度のマッチポイントを獲得します。あと一点が欲しい東レでしたが、サーブミスやブロックに捕まり、28-28となると落合のアタックがアウトになり、WAPDAにこのセット初めてリードを許します。星野のスパイクで一度はセットポイントを防ぎますが、最後はアイマルが二連続で強烈なバックアタックを決め、このセットを29-31と取られてしまいます。

第5セット
気持ちを切り替え、勝ち切りたい東レでしたが、第5セットも第4セットと同じような展開になります。
富松のブロックや、星野の狙い澄ましたスパイクで、中盤まで10-6とリードしますが、落合や富松がブロックに捕まり三連続得点を取られ、10-9とされ東レはタイムアウトを取ります。タイムアウト後、気持ちが切り替わった東レは星野のスパイク、富松のナイスサーブで13-9、14-10でマッチポイントを迎えます。しかしここでも東レはマッチポイントを取り切ることができません。スパイクミスやブロックでまさかの四連続ポイントを取られ、デュースに突入します。こうなれば流れは完全にWAPDAです。落合と星野がスパイクを決め、3度のマッチポイントを獲得した東レでしたが、取り切ることができず、落合がアイマルのブロックに捕まり18-17と逆転されます。その後二度マッチポイントを防いだ東レでしたが、最後はアイマルが東レのブロックを突き飛ばし、20-22でと東レが敗れました。東レは、合計11回のマッチポイントをモノにすることがができず、悔しい敗戦となりました。

○試合後コメント
小林敦監督
「マッチポイントを幾度も握りながら、勝ち切ることができず悔しい試合であった。これが今のチームの力で、力不足であることは否めない。残りの試合、5-8位決定戦になるが、日本を代表して来ている以上、しっかりと最上位を目指して戦い抜きたい。」

戸嵜 嵩大選手
「勝負所で自分が決められず、終盤せっかく自分たちが走っているのにも関わらず、自分が流れを止めてしまったのが敗因。高さのあるブロックに対して自分の工夫が全く見えないので、明日以降の試合を実りある試合にしていきたい。ミャンマーに来てから、一度も勝てていないので、明日は勝てるように頑張ります。」